ツバメの視点

発達障害とともに、新たな視点で世界を見る

支援ツール

発達障害を持つ方々の日常生活や学習、仕事をサポートするための様々なツールやアプリをご紹介します。それぞれの特性や困りごとに合わせて、適切なツールを選ぶことで、生活の質を向上させることができます。

時間管理・スケジュール管理ツール

タイムタイマー

残り時間を視覚的に表示するタイマーです。時間の経過を円グラフのように表示するため、時間の感覚をつかみやすくなります。

アプリ版もあり、スマートフォンやタブレットで利用できます。

Googleカレンダー

予定管理に便利なオンラインカレンダーです。リマインダー機能や繰り返し予定の設定、色分け機能などが充実しています。

スマートフォンやパソコンで同期して使用できるため、いつでもどこでも予定を確認できます。

Todoist

タスク管理アプリです。やるべきことをリスト化し、優先順位をつけたり、期限を設定したりできます。

シンプルな操作性と、達成感を感じられる仕組みが特徴です。

集中力・注意力サポートツール

Forest

集中時間を木の成長に例えたアプリです。集中したい時間を設定すると、その間スマートフォンを使わないことで木が成長します。

視覚的なフィードバックがモチベーションになり、集中力の維持に役立ちます。

ノイズキャンセリングヘッドホン

周囲の雑音を軽減するヘッドホンです。音に敏感な方や、騒がしい環境で集中したい方に適しています。

最近は様々なメーカーから、性能の高いものが販売されています。

ホワイトノイズアプリ

雨音や波の音など、一定のノイズを流すアプリです。不規則な環境音をマスキングし、集中しやすい環境を作ります。

「Noisli」「myNoise」などのアプリが人気です。

学習支援ツール

音声読み上げソフト

テキストを音声に変換するソフトウェアです。読むことが苦手な方や、聴覚的な情報処理が得意な方に適しています。

「VoiceOver」(iOS)、「TalkBack」(Android)などのスクリーンリーダーや、「Natural Reader」などの専用ソフトがあります。

マインドマップアプリ

アイデアや情報を視覚的に整理するためのツールです。思考を構造化したり、情報を関連付けたりするのに役立ちます。

「MindMeister」「XMind」などのアプリが使いやすいと評判です。

デジタル教科書・参考書

紙の教科書よりも、文字サイズの変更や検索機能などが使える電子版の教材です。自分に合った形式で学習できます。

「デジタル教科書」や「Kindle」などの電子書籍アプリで利用できます。

コミュニケーション支援ツール

AAC(拡大代替コミュニケーション)アプリ

言葉でのコミュニケーションが難しい方のための、絵カードやシンボルを使ったコミュニケーションツールです。

「DropTalk」「Voice4u」などのアプリがあります。

感情認識・表現アプリ

感情の理解や表現をサポートするアプリです。感情のラベリングや、状況に応じた感情の理解を助けます。

「Emotions」「How Are You Feeling?」などのアプリが参考になります。

ソーシャルストーリーアプリ

社会的な状況や行動の理解をサポートするためのストーリーを提供するアプリです。

「Social Stories」「Pictello」などのアプリがあります。

感覚調整・リラクゼーションツール

フィジェットトイ

手で触れて遊ぶことで、感覚刺激を得たり、不安を軽減したりするためのおもちゃです。

スピナー、スクイーズボール、タングルなど、様々な種類があります。

加重ブランケット

適度な重さのある毛布で、深い圧迫感を与えることでリラックス効果があります。

不安や睡眠の問題がある方に効果的なことがあります。

リラクゼーションアプリ

呼吸法や瞑想をガイドするアプリです。ストレス軽減や気持ちの切り替えに役立ちます。

「Calm」「Headspace」などのアプリが人気です。

仕事・生活支援ツール

音声入力ソフト

話した言葉をテキストに変換するソフトウェアです。書くことが苦手な方や、アイデアを素早く記録したい方に適しています。

「Google音声入力」「Siri」などのスマートフォン標準機能や、「Dragon」などの専用ソフトがあります。

リマインダーアプリ

予定や締め切りを忘れないようにリマインドしてくれるアプリです。時間や場所に基づいた通知が設定できます。

「Reminders」(iOS)、「Google Keep」などが使いやすいでしょう。

家事管理アプリ

日常の家事や習慣を管理するためのアプリです。ルーティンの確立や、タスクの視覚化に役立ちます。

「Tody」「Home Routines」などのアプリがあります。

ツール選びのポイント

発達障害の特性は一人ひとり異なるため、すべての人に同じツールが効果的とは限りません。以下のポイントを参考に、自分に合ったツールを選びましょう。

  • シンプルさ:操作が複雑すぎると、かえってストレスになることがあります。シンプルで直感的に使えるものを選びましょう。
  • カスタマイズ性:自分の好みや特性に合わせて調整できるツールが理想的です。
  • 継続性:長く使い続けられるかどうかも重要なポイントです。無理なく続けられるものを選びましょう。
  • 相性:同じ目的のツールでも、デザインや操作感が合うかどうかは個人差があります。可能であれば試用してから選ぶと良いでしょう。

まとめ

ここでご紹介したツールは、発達障害を持つ方々の生活をサポートするための一例です。これらのツールを上手に活用することで、日常生活の困りごとを軽減し、自分の強みを発揮しやすくなるでしょう。

また、テクノロジーの進化とともに、新しいツールやアプリが次々と開発されています。自分に合ったツールを見つけるために、積極的に情報を集め、試してみることをおすすめします。

この情報が、より快適な生活を送るための一助となれば幸いです。

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